U様邸

  • #

工事詳細:

  • 施工内容: 小・中規模リフォーム
  • 施工期間: 4日間
  • 施工箇所: トイレ /

Photo by Daijirou Okada


長年、東京でお仕事をされていたお施主様が定年を迎えられ、ずっと出来なかった老人ホームで暮らすお父様のお世話をするため帰京されました。数年前、お父様のために浴室は改修され、今回のリフォーム部位はお手洗いです。お父様が自宅に帰って来られた時の為でもありますが、U様自身が老後を快適に過ごすためのリフォームでもありました。コンセプトは段差をなくしたり、手すりを取付けたり、使い勝手を良くするのは当たり前の事ではありますが、築70年のお家で洋便器に変えることで和風造りのデザインを崩す事なくスッキリ見せることにこだわりました。また、既存の建具を使用してU様邸の和と歴史を残しました。

リフォーム前は、畳一畳程のスペースに小便器と洋便器があり、狭く使い勝手が悪くタイル張りで冬場はとても冷えていました。そこで、トイレ内の間仕切りを撤去しスペースを確保した上で、洋便器を1台にまとめました。また床は耐水フロア、壁はビニールクロスを選定。壁は石膏ボード張りにすることで、タイル張りに比べ転倒時の怪我の抑制に繋がります。窓にはアタッチメント付ペアガラスに交換し、冷気が伝わりにくくなるようにご提案しました。

入り口の建具は70年前から使用している建具を片引き戸として再利用。 袖壁は純和風のイメージを壊さないよう金色のすすき柄を選びました。 トイレ内のクロスは日の光を受け、輝く木の葉をイメージ。日の光で銀色の模様が現れます。 U様には『トイレが広くなることにより、圧迫感がなくなり立ち座りがしやすくなった。トイレ自体が凹凸が少なくお手入れがしやすい。』と喜びのお声を頂きました。また、最新設備のトイレなので、築70年のお家にデザインが合うか心配されておられましたがご提案さし上げたクロスや床のデザイン、また既存の建具を加工して使用する事で和風の雰囲気を残しつつ調和がとれたお手洗いが完成して良かったとご満足頂けました。 中庭のもみじと廊下側のすすき柄のクロスが良い雰囲気を醸し、庭園の中にいるような空間が演出でき私達も仕上がりに喜んでおります。