「新住協」の振り返り

ちょっと気持ちが落ち着いたので、先日させて頂いた新木造住宅技術研究協議会、
通称、「新住協」の発表の振り返り。

新住協とは、一言で言えば、はるかに高いレベルの「高断熱・高気密」を勉強できる会です。

全国に支部があり、トップの鎌田先生は「高断熱・高気密」と言う言葉を造られた方で、今では日本中で、当たり前の様に普及している通気工法を開発された方と聞いております。

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その会に加盟されている工務店さんや、設計事務所さんは、更にハイレベルの住宅を建てたいと考えておられ、定期的に勉強会を開き、各々の建てた住宅の事例を発表し、会員の皆さんと技術を共有し合います。又、全国の有名建築家を迎えて講習を受けたりしています。

そんな定期講習会で、私はダイシンビルドの清水さんに言われ、12月の発表をする事になりました。

ただ、難儀なのがその発表の日に新住協のトップの鎌田先生の講習があり、その日の発表の方はもれなく、先生からの「ご教授」と言う名のもとのダメ出し(かわいがり)をこれでもか!!と言うぐらい喰らいます。(T . T)

中には「なんであんな奴に発表させた!!」と言う様な鬼っぷりなダメ出しをされた方も以前おられたみたいです。:(;゙゚'ω゚'):

私の中でできる限りダメ出しを喰らわない様に、事務員さんと一生懸命パワポを作りました。

その内容をまとめました。

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京都は盆地で夏は湿気が多く、冬は底冷えし、曇った天気が続きます。又、土地の形状はうなぎの寝床と言われ、間口が狭く、奥に長い、他府県の方が見ればびっくりされます。

先生が開発された、暖かくて、涼しい、全館冷暖房をした上で、燃費半分にするには高断熱・高気密化が重要になります。

簡単に言いますと断熱材を分厚くします。
具体的に言えば高性能グラスウールを壁に200㎜や300㎜にします。(新住協ではグラスウールやロックウールなどの無機質系断熱材を推奨されています。逆に言えばそれ以外を認めてくれません。)

土地がゆったりある地域では200㎜以上の壁厚は簡単に出来ます。
ですが、先ほど述べた様に京都市の間口がとても狭く、200㎜断熱をすれば足場が建てられない様な土地が多くあります。
お家を間口いっぱいに建てないと住空間を確保できず、壁厚200㎜の快適住宅は建てることが出来ません。

それで、私はその「快適住宅」を京都に普及させる為考えたのが、板状断熱材を使用した納めでした。

柱の幅105㎜の間にはロックウールを充填し、柱の外側には板状の断熱材を張り付けます。(もちろん、全国ではこの様な納めをしておられる工務店さんも多々あります。)

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板状の断熱材は、ロックウールの半分の薄さで同じ性能値が出るものがあります。 それを使用し、少しでも壁厚を薄くしました。

先日お引渡ししたお施主様は、想像以上のその快適さにとても驚いておられます。

上記の内容と合わせて、我が家のガラスの使用、外と部屋の中の温度データと光熱費を発表しました。

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そして、1番先生に検討して頂きたい事を直談判しました。

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その内容がこれです。

新住協では、その地域の断熱性能基準の冷暖房費が半分以下のお家を「Q1住宅」と呼んでいて、その技術を持っている工務店や設計事務所が登録できる「Q1.0住宅マスター会員」制度があります。

弊社では前述しましたが、ロックウール+板状断熱材を標準仕様にしており、断熱性能を計算するソフトで計算すれば性能値はかなり良い数字が出ます。
ですが、板状の断熱材を使用すれば「Q1.0住宅」と認めて頂け無いので「Q1.0住宅マスター会員」登録が出来ません。

何度か事務局に問い合わせましたが、答えは「NO」でした。

ですが、ここ1年、先生の考えが変わって来られました。

なんと、

板状断熱材の使用を認める様な発言が出てきたのです。

これはチャンスと思い、弊社の納めで
「Q1.0住宅マスター会員」として認めて頂けないかと、発表時に思い切ってお願いしました。

返事は「その事は知っている。今、検討中だ!!」と言う事でした。

事務局に送ったメールの内容を検討して頂いてる様でした。

色々な突っ込みを先生から頂きながら、持ち時間の30分をはるかに超え、50分も喋ってしまいました。

本当に緊張し、疲れましたがとても良い経験が出来、先生に京都の住環境を理解して頂けた発表会でした。

しばらくはもう、ええですわ。

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そして!!なんと本日2018年12月26日!!

先生から1通のメールが!!!

なんと弊社の納めで「Q1.0住宅マスター会員」登録「OK」の内容でした。

新住協の歴史が変わった瞬間です!!

、、、言い過ぎか!( ^ω^ )

※板状断熱材 の商品名は伏せさせて頂いております。

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見まもるくらしの提案と想像

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『顔の見える』お仕事を目指し、日々研鑽を積んでおります。